10万円チケット。あちらこちらで物議を醸しているポール・マッカートニーの武道館公演である。「ポールが武道館に帰ってくる」的な言説は的外れだと思うし、それに乗じた10万円という価格も、いくらなんでもそれはないだろうと思う。ただ、かつては大きいと感じていた武道館もドーム公演が一般的になってくると、こじんまりした良いホールだと思うし、あそこで観てみたいというのも正直な気持ちだ。
10万円のチケットを買うか買わないかは、その人の価値観の問題である。価値があると思えば買えば良いし、そうでなければ買わなければ良い。それだけの話である。で、ボクは4万円のB席なら買う価値があると思った。例えば、ちょっとした芸能人のディナー・ショーではそのくらいの価格だし、それを考えたら、これは「あり」かなと思った。もちろんディナーはついていないし、おそらくステージの後方席だろうことは承知の上である。
と言うことで、武道館チケットを交換するために東京ドームに行ってきた。お金はクレジットで決済ずみなのに、席番号の入った正式チケットを交換しに来いと言うのだから、何とも言えないところだが、正午過ぎに行ったところ、既にかなり長い行列ができていた。係員に聞くと一時間待ちくらいだという。それを聞いた時、正直ホッとしたのだから時間感覚というものは面白い。
チケット交換場所はライヴ会場の中だった。ステージ・セットは前日のライヴが終わり、明日のライヴを待っている状態である。アリーナ席の後方に SS/S/A/B/C に分けて机が設置してあった。そして各自が自分のチケットのグレードの机に行き、チケットが入った封筒を「くじ」のように引くという、何ともアナログな方式だった。成る程、これなら席の良し悪しに文句のつけようがない。ボクの場合、B席だから席は期待していなかったので、さらっと封筒を引いたが、SS席の方は歓声を上げてガッツ・ポーズをしたりと、ちょっとした合格発表のような雰囲気になっていた。
結局、ボクの引いた席は北西スタンドの西より。まあ、こんなものだろう。
明後日、果たして、セット・リストを変えてくるのか。
